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パターンオンパターンに挑戦。決め手はペイズリータイ!

 ひと昔前、柄物に対して柄物を合わせることがタブーと言われた時代がありましたが、19歳でロンドンに行った時から私の感覚は覆されました。街中では極太のストライプのスーツにストライプのシャツを合わせたり、格子柄のスーツに格子柄のシャツをコーディネートする人とあたりまえに遭遇し、その当時はこんな着こなしは日本人に勧めて良いものなのか?と自問しながら見ていた記憶があります。

 コロナ禍で、スーツを着用せずに仕事ができる時代になりましたが、たまにスーツを着るときには、いつもとは違った冒険を楽しんでいただくためにも、今回はパターンオンパターンの着こなしをご紹介したいと思います。特に今回はネクタイはペイズリーをメインに、全9コーディネイトをすべて柄物で合わせてみました。こんなのアリ!?と思われる方もいらっしゃいますが、これらのコーディネートこそが、私の見てきたベリーロンドンです。ぜひご参考までに解説をご覧ください。

 

柄のうるさいヘリンボーンとオルタネイトのコンビネーションスーツに、サックスブルーのキャンディストライプシャツ。そしてネクタイは、オルタネイトのストライプの色目を拾うことで、まとまりが良くなります。

 

白×黒のグラデーションで合わせるのが主流ですが、モノトーンのグレンチェックスーツを色付けすることに挑戦してみました。派手なオルタネイトストライプのシャツの色をミックスさせたペイズリータイを合わせれば、立派なパターンオンパターンの完成です。

 

主張の強いチャコールグレーのチョークストライプにストライプ幅を外したパープルのキャンディストライプ。ネイビー×ボルドー(混ぜるとパープル)のネクタイで、シャツとの色のバランスをとるようにしましょう。

 

ミディアムグレーのぶっといストライプにド定番のネイビーキャンディストライプシャツ。こちらも、ストライプの幅を外したVゾーンにすることによって、うるささが軽減されます。これ以上色を足すと大変なので、ネイビーとグレーを掛け合わせたツートンペイズリーでシックに仕上げましょう。

 

ヴィンテージのジャケットは現代では使われていない格子柄がほとんど。こちらのジャケットはボルドーと茶をベースに格子を構成しているので、ボルドーのキャンディストライプにレンガ色のツートンペイズリーのネクタイを合わせて、ぎりぎりのラインをついてみました。

 

すこし太めなダークグレーヘリンボーン。こちらもれっきとした柄物スーツです。パープルのキャンディストライプシャツにフラワー柄を合わせて、結婚式など華やかな場に行ってみては?

 

ヴィンテージドーメルのSPORTEXは、写真のように古くさい柄がほとんど。グラフチェック気味な小柄のタッターソールを合わせて、まずはうるさくならないように、締めには、柄の大きさが被らないブリンテッドペイズリーがおすすめ。

 

こちらはまさにチェックオンチェックの代名詞。柄の細かいシェパードチェックに大柄のタッターソールで柄を外して、決め手のネクタイはジャケットの格子色を必ず拾いましょう。

 

これもベリーロンドンなコーディネイト。いやらしくなりがちなバスケット織やアムンゼン織のスーツに、あえてブッチャーチェックを合わせる。昔のジャーミンストリートでは、こんな着こなしをした英国紳士を多数見かけました。ペイズリー柄も極限まで控えめにし、ジェントルな雰囲気を損なわない着こなしを楽しみましょう。

 

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