もう十数年来の付き合いであり、the Mostを開くために東京から戻って、まず電話をかけたのもこの人でした。富山市内にある洋服のクリーニング・テキスタイルケア専門店『中央ドライ』。常にタイドアップしたその出で立ちからも伝わる通り、オーナーの池上透さんは根っからの洋服好きで、自身が「ケアメンテナンス」と呼ぶ復元力は、日本全国を見ても右に出る人はそうそういないでしょう。我々テーラーが仕立てたスーツを、年月を重ねるごとに味わい深く、その魅力を蘇らせてくれる、類まれなるプロフェッショナル。私にとっては良きパートナーでもあるのです。

　私たちの体にも定期的なケアが必要なように、洋服も同じく。最高の生地で仕立てたスーツも、メンテナンスを怠ればその良さはどんどん失われていきます。「新品」より「深品」に、とは池上さんの言葉。一着一着にここまで手間隙をかけるクリーニング店にこれまで出会ったことがなく、丁寧にケアをすれば洋服は応えてくれるのだと、上がってくるスーツに袖を通す度に実感させてくれます。同じ洋服を生業にする者として、富山にこんなクオリティを持ったお店があることを誇りに思います。全国から受け付けているので、ぜひご希望の方はthe Mostに大切な一着をお送りください。洋服好きであればあるほど、『中央ドライ』の極上な仕上がりは、クセになるはずです。

 

『中央ドライ』

http://www.chuodry.com

富山県富山市西長江3-2-3
定休日. 日曜・月曜・祝祭日
営業時間. 午前9:00〜午後7:00
Tel. 076-423-9344

 

 

着込んでシワになった、私のジャケット。ここからオーナー池上さんのマジックが始まります。

ロバート・デ・ニーロ似のオーナー池上透さん。

 

レイクブルーのラビリンスもこの仕上がり。見た目だけでなく、極上の「着心地」も復元してくれます。体と洋服を知り尽くした池上さんのアイロンワークは、まさにビスポークそのもの。

 

型を崩さないよう、人体に着させて蒸気で蒸し、乾燥させます。

 

スタッフの沢村研輔さん。預かったスーツは一着一着、丁寧に採寸を行います。

 

 

お客様から大量に預かった洋服は、酸化しないよう特殊な「クリスタル窒素パック」で保管し、虫食いやカビを防ぎます。この取り組みは、北陸でこちらのお店のみ。

 

お隣、『中央クローゼット』では、クリーニング後の洋服をシーズンまで保管してくれます。

 

池上さん、沢村さん、これからも富山のファッションシーンを一緒に盛り上げていきましょう！

 

◎ノーマルケア
シャツ、ズボン、セーター　1,600円～
コート、ジャケット　            2,400円～
オーバーコート他　　　　　3,600円～

◎テキスタイルケア
コート　　8,000円～
ブレザー　6,000円～
ズボン　　4,000円～
ニット　　3,500円～
シャツ　　3,500円～

◎保管サービス

洋服一着　800円

※保管期間は春シーズン（3月～9月）・秋シーズン（9月～3月）の最大7カ月間保管します